アルゴの中学受験日記

中学受験を通じて成績と連動する真の努力の形を伝えます

読書の森

「さんねん峠」

「さんねん峠」

「さんねん峠」というお話があります。(教科書にも取り上げられているので、みなさんの中にもご存知の方がいるかもしれません。)挑戦の昔話です。内容は次のとおり。

「さんねん峠」と呼ばれる有名な峠。ここで転ぶと三年しか生きられないといわれており、村のみんなが恐れていました。いつものようにこの峠を歩いていたおじいさん。気をつけていたはずなのに、ある日、足を滑らせて転んでしまいます。おじいさんは「あと三年しか生きられない」とひどく落胆し、とうとう病気になってしまいます。それを知った少年は、おじいさんにこう言いました。「それならもう一度転べばいい。一度転べば三年生きるのだから、二度転べば六年、三度なら九年生きられる」と。その言葉に勇気付けられたおじいさんは、峠に行って、笑いながら何度も何度も転び、すっかり元気を取り戻します。それ以来、「三年峠」は縁起のよい場所として、多くの人が訪れては転んだ、ということです。

「病は気から」というように、おじいさんは「三年しか生きられない」と考えて病気になってしまいました。しかし少年は「三年も生きられる」というプラス思考、さらには「何度も転べば、もっと生きられる」という発想の転換により、見事におじいさんを救います。おじいさんと少年、どちらの考え方を選んだ方がいいか、答えはすぐにわかります。

落ち込んだり、イライラしたりしていると、よい考えが生まれてきません。「ピンチはチャンス」であるといいますが、ピンチにこそこのように気持ちを切り替えていかなければならないと、このお話は教えてくれています。「喜怒哀楽」の「怒」と「哀」を取って「喜楽」→「気楽」。つとめて明るく、前向きに…。そして「何とかなるさ」という「お気楽さ(笑)」で、たくさん笑って過ごす。

受験勉強も然り。できない問題はどうせ今はできません。次にできればいいのです。それなら拷問を受けているような顔はやめて、明るく笑ってやり過ごすことです。なぜなら、一人ひとりが自分自身の明るい未来を夢見てとり組んでいるのですから。ガンさえ治す笑いの力を信じましょう。

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