以前、小5生の女子(A子さん)に算数の学習サポートとしていました。
その後、小6生の指導が佳境に入り、A子さんの指導につく時間がなくなり、代わりの先生(B先生)にA子さんの指導を引き継ぎました。
数週間後、A子さんに「授業で困ったことはない?」と聞いてみると、「B先生は親切すぎる」といいます。
A子さんがわかっているところまで遡り、一つひとつ丁寧に教えてくれると言います。
A子さんは、自分がわからないことを教えてくれたら十分だというのです。
私はポイントを説明する以外は、A子さんが「今の何?」「これはどういうこと?」など、聞いてきたことに対して答えるようにしていました。
少し不親切だとも思われるやり方のほうがA子さんはよかったというのです。
私たちは教える側になったとき、どうしても、手とり足とり、先回りをして、相手ができることまでやってしまうことがあります。
しかし、それでは教えてもらう側が自分で考える楽しみを味わうことができなくなります。
子どもたちの資質にもよるのでしょうが、総じて教え過ぎることは、自ら学ぶことの妨げになります。
このことは基本的な事実の再確認となりました。