アルゴの中学受験日記

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今思うこと

求められている文理融合の知性

求められている文理融合の知性

『数学を愛した作家たち』(片野善一郎 新潮新書)の最終章「おわりに」に興味深い話があります。それは、立花隆さんの「日本のインテリは文系も理系も、みんな頭が偏っている。健全な知性は文理シナジーの上にこそ築かれる。」という文の引用です。

シナジーとは『共同作用』『相乗作用』と一般的に訳されます。文理シナジーとは、「文系と理系を別々の系統として独立させるのではなく、互いに共同することにより知の総合化を目指そうという学問領域のとらえ方」で、『文理融合』とも言い換えられるとのことです。(三省堂ワードワイズ・ウェブより)

もう少しわかりやすく言えば、教科としての数学ができるから理系、できないから文系という考え方は古く、従来の文系理系の区分けで物事に対処していても、現代社会の複雑な諸問題には対応しきれないということなのでしょう。そう言えば、京都府立山城高校に『文理総合科』という専門学科があります。設立主旨はチョット違っているみたいですが…。

何はともあれ、では一体、この文理シナジーにおいて必要なものは何なのでしょう?『分析すること』『仮説を立てること』『検証すること』そして『論理的に考察すること』……これらの繰り返しと言われています。しかし、これは『問題内容を吟味・分析し、分析にもとずく作図・立式を行い、確認・検算し、スタートとゴールが論理的に首尾一貫していること』という、学習上における問題解法の手順そのものなのです。

急速に変化する現代。文理シナジーの力はますます必要とされています。とすれば、「今解いているその問題がその新思考への扉を開いているよ」とお子さまの耳元で、お子さまにわかる言葉で囁いてみてください。もっと違う角度から学習の目的を捉え直してくれるかもしれません。

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