アルゴの中学受験日記

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中学受験の現場

言葉の達人になる

言葉の達人になる

みなさんも「言葉」のパワーにお気付きとは思いますが、私もこれに関しては、何度強調しても足りないぐらいだと思っています。

「言葉は言霊(ことだま)」と言います。

発する言葉には「波動」があって、その波動と同じものを引き寄せるとのこと。

心で「辛い」と感じても、決して言葉で「辛い」と言ってはダメです。

そうすると、より「辛い」現象があなたに近づいてきます。

でも、辛いものは辛いじゃないか……そう思う気持ちはわかるのですが。

これは、ある製鉄会社の話ですが、ここの工場内では、上司や部下、知り合いと出会った時は、「ご安全に!」とあいさつをするとのこと。

どうですか? この言葉にピーンときて「なるほど」と思った人は、かなりの「言葉の達人」です。

普通だと工場内は危険度が高いので、「事故に気をつけて」というようなあいさつになるのでしょうが、この会社はさすがです。

言葉の達人とたる面目躍如。「脳の構造」をよく理解しています。

ここが言葉のパワーの使い方がの大事なところです。

「そうなってほしくない結果の否定形」でいうと逆効果になるのです!

「事故を起こさないように気をつけてね」「事故(そうなってほしくない結果)を起こすな(否定)、だから気をつけて」このように言われると、まず「事故を起こしているイメージ」が先に脳にイメージされます。

そしてそこに言葉の持つパワーが集まります。

つまり、事故が起こりやすくなるのだと分析されています。

言葉の話から少しはずれますが、例えば「交通安全の御守り」。

車の中にその御守りがいくつぶら下っているか?ということと、事故にあう関係を調べた人がいました。結果は、どうだったと思いますか?御守りの数が多いほど、事故にあう件数も多かった(!)そうです。

たくさんぶら下げるということは、それだけ「事故」を意識しているということになるわけです。

何をイメージするか、そのイメージにどれほど強くフォーカスするか、によってその後の事案に変化が起こるのです。

また、歩き始めて間もない幼児が「飲み物の入ったコップ」を持って歩こうとしています。

お母さんは、コップの中の飲み物がこぼれるのを心配してこう言います。「こぼさないようにね」子供は案の定、こぼしてしまいます。

お母さんは言います。「ホラ!言わないことではないわ!」……だから言わない方がいいのです。

子供は素直なので、「こぼす」ことに敏感にフォーカスしてします。こぼされたくないのなら 「まっすぐ歩いてきなさい」が言葉掛けとしては正解です。

小さな子どもたちにさえも、言葉によるイメージはこれだけ強く働くのです。

本当に言葉には気をつけたいものです。

もうすぐ中学入試本番。

「漢字を間違えないようにしよう」 → 「漢字間違い」がインプット。

「焦らないでやろう」 → 「焦るイメージ」がインプット。

「苦手な項目は努力しよう」 → 「苦手な嫌なイメージ」が大きくふくらむ!

わかっていても、実際難しい問題や課題で苦労していると、どうしても「もういやだ」「書けない」と、マイナスイメージが広がります。

だから普段から、言葉に出して練習してください。「これだけやれば大丈夫」「落ち着いたらできる」「ゆっくりていねいに書く」……、こんな自分をイメージしてみて下さい。

プラスの言葉を使って、そのパワーを味方につける「言葉の達人」をめざしたいものです。

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